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December 21, 2006

「十二月大歌舞伎 夜の部」

20日 松竹「十二月大歌舞伎 夜の部」歌舞伎座
有り難いことにご招待で。頑張ったけど仕事が終わらず、出刃打の二幕目からになっちゃいました(ごめんなさい)。

二、江戸女草紙「出刃打お玉(でばうちおたま)」
尾上梅幸のリクエストで書いたという池波正太郎作品。初演では演出もしたらしい。野田さんや三谷さんが作・演するのはそんなに驚くことじゃないんだと思う。
初めて観るので楽しみにしてたんだけど、仕事の都合で序幕を見損なっちゃいました(>_<)
おはなし(観てない序幕部分は受け売り)
出刃打ちという曲芸で評判だったが今は零落れて夜鷹まがいの暮らしをしているお玉(菊五郎さん)。敵討ちを目前にした客、増田正蔵(梅玉さん)に肩入れして出刃打ちで手助けしてやるが表に出ないでその場を去る。-序幕
二十八年後に下働きになっているお玉がいる出逢い茶屋に偶然やってきた正蔵は仇討をきっかけに羽振りがよくなったらしく、出入り商人に接待され、仇討を自分の手柄話として自慢気に語っている。懐かしくなったお玉が人目を避けて言葉を掛けるが、仇討話がお玉の手助けのためと暴露されるのを恐れて他人のふりをし、お玉を突き倒し早々に店を立ち去る。帰路林の中で追いついたお玉が投げた出刃が正蔵の目に突き刺さる。誰の仕業か判っているのに従者に斬らせもせず、「身から出たさび」と立ち去る正蔵。冷たくされた意趣返しにせいせいしたお玉だが、「どうして見逃したんだろう...」と正蔵の胸のうちに思いを馳せる。-大詰

出逢い茶屋のおかみの時蔵さんが、むっちゃたっぷりの大年増で驚いた。白髪混じりできたなく歳を取った感じが上手いの。時代物の清楚なお姫様でいる時とはまるっきり別人。菊五郎さんもだけど、江戸っ子の、しかも遊びの匂いのする蓮っ葉な口調がとても似合う。この二人の世話物は落ち着いて楽しめるのね。
その菊五郎さん。28年前もたぶん年増だったんだろうけど、地獄のお大さん並のババァっぷりをやり放題(笑)歩き方からしてコントのおばぁさん風なもんで、登場しただけで客席大笑い。それでいいのか?

梅玉さんも白塗りの美形武士をかなぐり捨てた色好みの中年おやじ。ずんぐりしてみえるのは自前じゃないよね?
物語としては、あらすじで見応えありそうに思ったんだけど、実際には人物像が浅くて、特に序幕観てないワタシには二人の気持ちが全く伝わってこない。正蔵が改心するのも唐突な感じだし、従者の肩を借りてるとは言え目に出刃を受けたのにさかさか花道歩いて引っ込んでくのは理解できない。お玉の出刃打ちも、パフォーマンスとして盛り上がりがなく、工夫が必要。バケモノばあさんぶり以外に観どころなし。再演するならもうちょっと練ってからにして欲しい。


三、新歌舞伎十八番の内 「紅葉狩(もみじがり)」
来年パリ公演を控えてのお稽古舞台(笑)
平維茂(松緑くん)ヒゲが...似合わない。いきなり「コント?」な印象(^^;ま、観終わってみると、あながち間違ってはいなかったと思うけど。

更科姫(海老蔵くん)でかい。先月の宙乗りで絞った身体を更に絞ったのか、かなり細面な赤姫姿は美しい。とはいえ小顔ではないからやっぱりおかまさん風なのは仕方ないか。踊り...藤娘の時にはそんなに思わなかったけど固かったのね、特に手首。女の拵えで踊るのがたいへんなのはわかるけど、扇の扱いもっともっと頑張ってください。
維茂が眠ってからの見顕し、いかにも男でございって見せ方は立役だから当たり前なのかもだけど派手にやり過ぎな気がする。そして鬼女の隈が(器用にも両手に筆もって同時に書くらしいですね)...何故か笑い顔に見える。パパそっくりな角度もあるんだけど、表情つけるといきなりコミカル顔でヘン。維茂との対決も動きがやけにバッサバッサと雑に動くのは男らしいつもりなんだろうか?

海老ちゃんの妹のぼたんさんが襲名のお祝いで?侍女野菊でご出演。そんなんありなんですかね?や~可愛かった。ほっとするわ。
山神の右近くんは変声期かな?セリフが辛そうだったけど、踊りはかわらず確か。
照明がいかにも海外公演向けな感じ。これはこれで好きだけど、新歌舞伎十八番として上演するならもっと古風なのがいいなぁ。商店街の飾りのような紅葉がいっぱい降ってくるのもなぁ。

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