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October 12, 2006

二兎社「書く女」

11日 二兎社「書く女」世田谷パブリックシアター
予想外(失礼)にも立ち見が出る盛況。樋口一葉を『書く女』として劇作家・永井愛さんが描いたらどうなるのか?が注目ポイント。
ん~~~...“書く”というより“書かされる”女に見えてしまった。
動機も継続理由も戸主として一家の生活を贖うため、というのが終始つきまとっているから、純粋に「これが書きたい」と望んで書いてるようにはみえなかったし、折々に口から出る「何度も推敲して何が悪い」という作品へのこだわりも何故だか虚しく聞こえて。貧乏に翻弄され、母と妹のために書いて早逝してしまった強くて儚い人の姿はどこか哀しい。

井上ひさしさんの「頭痛肩こり樋口一葉」のように、貧乏生活をコミカルに描いているのは同じなのだけど、いまひとつ軽やかさがなくウェットな部分が前面に出てくる。それはスネ者の一葉とそれ以上にスネ者や挫折した男ばかりが集まってるからかも。負のパワーのふきだまりのような感じ。

筒井くん、優柔不断そうなダメンズ系はいつもながらの筒井君ではあるけれど、言い慣れない言葉遣いをさらっとこなし言葉のニュアンスがちゃんと明治してるとこは器用なんだなと思う。反対に小山萌子さんが全体のトーンからちょっと浮き上がって感じられたのは主に笑いを取りに来る台詞が明治じゃないからかと。
母親役の八木昌子さんはじめ石村実伽さんなど女優陣はみんなきっぱりした方達なのに対し、男優陣のパワーがいまひとつぱっとしない、というより役柄が半井桃水以外の男性はいる必然が希薄。


余談。某出版社の広告は「読む女」

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