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June 24, 2006

project D + IOH プロデュース~IOH最終公演~「きみ去りしのち」

21日 project D + IOH プロデュース~IOH最終公演~「きみ去りしのち」THEATER/TOPS
以前観た「やっとお別れ」は家族のあたたかさを知ってる人達の舞台という印象のIOH。キャッチーな派手さはないけれど、着実に積み重ねた年月を身に纏った役者さん達の芝居は味わい深いもの。
「やっとお別れ」の上演時に別の作品の後日談的作品と知っており、以来ずっと気になっていた「きみ去りしのち」。主宰さんが家庭の事情で最終公演ということを聞き、このチャンスを逃すともう二度と観ることができないという想いもあって。

青山とは思えない古ぼけた自転車屋は夫婦と浪人生の息子との三人家族。おかあさんの父親で先代の七回忌に姉妹3人と近所の人や訳ありの男性がやって来て...

TOPSの狭い舞台の上手が自転車屋の店先で残りが居間。そこに入れ替わり立ち代り登場する9人が勢揃いするとぎゅう詰め。でも不思議と息苦しさはなく程よく詰まった空気感。「やっとお別れ」は駅前劇場で横に広くてスカスカな感じだったっけ。ここは距離の近い人々が創る空間として手頃な感じ。
懐かしい時代のホームドラマのような物語。みんなちょっと訳ありだけど善人ばかり。やさしい気持ちになれるひと時。

繰返し上演しているだけあって作品は隙無く安定してる。とはいえ公演初日だし、初めて出演する方もいるし、思い入れのある舞台でもあるしで役者さんは緊張気味にみえる。そんな中、特におとうさん役の小野さん(病気になる人)の力の抜け具合がすごい。ただ居ることがとても自然。身体を張って笑いを取る安室さんは飄々とし堂々として。
TVドラマや映画でブームのように頻出する病気のことも描いているけれど、深刻に深刻に扱うのではなく、人が生きていたらぶつかる出来事のひとつとして書いてるのが好き。

我が家では七回忌は”しちかいき”と発音するんだけど、青山では“ななかいき”か?なんてとこに引っ掛かりを感じた下町生れ(^^; や、”しち”と”いち”が聞き分け辛いのは判ってるんだけど法要ってことは判ると思うし。


「きみ去りしのち」は25日まで。28日から7月2日までが続編の「やっとお別れ」。

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