演劇集団キャラメルボックス「俺たちは志士じゃない」

22日　演劇集団キャラメルボックス「俺たちは志士じゃない」サンシャイン劇場
マキノさんが演出するにあたり成井さんが全面リライトしたという「俺たちは志士じゃない」アナザーバージョン。出演者も西川さん坂口さん細見さんに若手の劇団メンバーと文学座や青年座からの客演陣ということで、観る前からかなり楽しみにしてました。キャラメルは一本気なとこを照れずに受け止められる時代劇の方が好きだし、マキノ作品も大好きなんですもん。

確かに知ってる「俺たちは志士じゃない」とは同じであって同じじゃない。や～、こんなにタイトなキャラメルは観たこと無かった。すっごく新鮮。呼吸というか間というかがキャラメルの劇団公演とちょっと違うだけで、こんなに別物に見えるというのは驚き。
１シチュエーション物としてじっくりたっぷり観て、あっという間の２時間15分。面白かったぁ～(^^)

成井さんがマキノさんを意識して書かれたからなのか？キャラメルのことを知っているマキノさんの演出だからか？たぶん相乗効果なんだろうな、キャラメルと非キャラメルの要素が互いに寄り添ってる。芝居の熱さにマキノ節がフィットしてます。
西川さんのブレのなさがキャラメル的要素の軸。それに若手の熱いパワーをからめ、浅野さん大家さん（青年座）が異なるアプローチ。そんな方法論を観る面白さもあり。

松吉役の浅野さん（文学座）の呼吸が絶品。セリフは喋るだけじゃないことが良く判る。もちろんセリフも、その歯切れの良い江戸っ子ぽさに惚れ惚れ。ちゃんとその時代の人なんだよねぇ。
浅野さんと一緒だと細見さんがまるで浮いてない！（笑）いつもどこかフライング気味なとこがある（失礼）細見ギャグがきちっとはまってる。
影の主役は坂口さんでしょうね、個性と技をたっぷり魅せて頂きました。上手いなぁとしみじみ。温井さんはM.O.P.だったらドリさんをイメージするような役どころを抑え目にしっかりと好演、ほろりとさせられましたわ。筒井さん、實川さんの熱演もこの芝居にはピッタリで。佐東さん（丸メガネで髷づらかけてると岡田さんを細面にしたみたい(^^;)こんな優しいいい男になれちゃうんだぁ。
京が舞台の公演で毎度気になる京都弁イントネーションもさすがマキノ氏地元とあって今回はきちんとしてて違和感なく。