青年団「上野動物園再々々襲撃」
12日 青年団「上野動物園再々々襲撃」紀伊国屋サザンシアター
金杉忠男さんの「上野動物園再襲撃」をベースに2001年にオリザさんが書き下ろした作品の再演。こんなにも深く静に切なく沁みる『月の砂漠』を他には知りません。
初老の域に差し掛かった男性が急逝し、同級生や子供の頃からの遊び仲間が集った葬式帰り、仲間の一人がやってる下町の喫茶店でやすんでいると、当時の女王様的存在だった女性が突然現れる。彼女がラクダに乗りたいと言ったので皆で忍び込んで大騒ぎとなった“上野動物園事件”のあの彼女だ。
ホントのこと、ウソっぽいこと、隠してなかったけど言ってなかった事、聞きたくなかったけど言われたこと...それぞれが背負った人生がちょっとずつ淡々と綴られる中に人々はいます。そこにいることが日常だから。人がやって来て出て行って、喫茶店ってまさにそんな場所。
子供の頃よく歌った歌は何ですか?その頃に仲が良かった友人達とまたその歌を歌ったらどんな気持ちになるでしょうか?
偏見かもしれないけれど、女性だけで集ったらあんなに切ない『月の砂漠』にはならないと思いました。何故なら男性はずっと子供時代のままだから。今日初めてあの頃に戻れないことに気付いてしまったから。その点女性は無意識に時間の物差しをみつめているので、どこまで遠くに離れてしまったのかを知ってるのですよね。


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