こどもの城劇場事業本部「MYTH」
28日マチネ こどもの城劇場事業本部「MYTH」青山円形劇場
劇場サイトには“脚本・演出”となっているけれどチラシにはご自身が好んで使う“構成・演出”となっている鈴木勝秀さん10年ぶりの書き下し。
面影すら覚えていない父が死んで屋敷と付帯物全てを相続することになり、弁護士に連れられてやってきた青年。父の幽霊と対話し、連れの友人に語りかけられているうちに、心の奥にしまっていた誰にも言えなかった想いが断片的に暴かれて...
友人のおかげで千秋楽を拝見しました。入場時に見かけたキャンセル待ちの人々の多さ、またその半数以上が入場できなかったことにも驚いて。ワタシの中ではもう普通に舞台俳優さんという認識になっているアツヒロ君のアイドルぶりを思い知らさせられましたわ(笑)
円形劇場を円形のままセットを組まずに使う舞台を久しぶりに観たかも。唯一のセットは木彫でアラビア数字を模った縁取りが付いた星座占盤か天球図のようにみえる凝った床。道具もロッキングチェアとスツールがそれぞれ1脚のみ。シンプルな空間で男4人が創り出すのは時間だけじゃなく現実と非現実の垣根も越えた。
登場からどこか浮遊感のある青年のアツヒロ君と対極のリアルな人物の代表、とでも言いたくなる影山さん演ずる弁護士。
父(篠井さん。ちゃんと男親にみえるんだわ。そこにいる時よりいなくなってからの方が存在感が大きかった。)との噛み合わない会話。友人の押し付けがましい親切心への反発と垣間見える依存。それらが全て彼の妄想だったのか、それとも幽霊がほんとにいて彼を励ましたのか?わざと曖昧にして観客に委ねているような...
“Stand by me”は反射的に自分探しの旅を連想しちゃう。それから始まるのでいきなり見方が偏ってしまった部分もあるけれど、やはりどこかお説教くささが感じられ素直な気持ちで観られなかった。
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