演劇集団キャラメルボックス「ミス・ダンデライオン」「あした あなた あいたい」
18日 演劇集団キャラメルボックス「ミス・ダンデライオン」「あした あなた あいたい」シアターアプル
1時間のお芝居を2本続けて(といっても転換や客入替で1時間インターバルがあるのだけど)上演するハーフタイムシアターというこの劇団ならではの上演形式。平日でも2本目なら21時開演なので残業しても間に合うし、短時間で観られる手軽さと言うのがセールスポイント。20時頃まで残業して芝居を観る気力が残ってるか?という問題はあるんだけれど、そんな疲れた状態で観に行って、ほっこり優しい気持ちになれる作品が多いので心のクールダウンに向いてるかも。
梶尾真治さんの「クロノス・ジョウンターの伝説」(未読)3本のエピソードから1作目を膨らませて昨年『クロノス』を単独上演。今回は残り2作品からそれぞれ1本ずつの舞台に。
クロノス・ジョウンターというのはある程度の指定した過去に戻れるというタイムマシンの名前。舞台上のマシンはノスタルジックな蒸気機関車っぽくてお伽話らしさ満点。劇団的には銀河鉄道のイメージかも。指定した過去に2~3日だけ滞在できるけれど、反動(って何のだか理解不能)でもとの世界を通り越した未来へ飛ばされてしまう、というのがマシンの欠点。これがねぇ...SF好きとしては時空旅行のルールとしてかなりツライのですが、時空を越えることが本題ではないので割り切って...みる努力。
「ミス・ダンデライオン」は幼い頃に失った好きな人を助けられる新薬が開発されたので、それを持って19年前に戻り彼を助けようとする女医さんのお話。彼を助けても一緒にいられるのは数時間だけ、その後は数十年後の未来で一人ぼっちになることも納得ずくで彼のもとへ行く。彼女が抱き続けた思いが伝わってきて、ストレートな表現も照れ臭くなく見守れるやさしい作品。
「あした あなた あいたい」の登場人物は時間的な差はあるけれど前作「クロノス」と多少被ってて、それを前提とした台詞もあるためタイムトラベル部分での矛盾が気になってしまう。そんなことに気を取られてたせいか、出逢いからの発展が急すぎて納得できないせいか物語には共感し難かった。
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