「屋根の上のヴァイオリン弾き」
25日マチネ 東宝「屋根の上のヴァイオリン弾き」日生劇場
過去に数回観てる(さすがに'67の初演じゃなくて’75が最初(かな?)のは全て森繁テヴィエ。西田版を知らないので2004年からの新演出=市村テヴィエのためのニュープロダクションがどの程度変化してるのか判らないのだけど、森繁版とはかなり印象が違う。時間も短縮されているようだけど、それだけじゃなく軽やかなエンタメ寄りになったように感じます。セットも具象的だったのが寓話的な雰囲気に。時代のニーズなのかな。
印象の記憶では『理不尽な人種差別で虐げられるユダヤの民がささやかな幸せを求める日々に降りかかる新たな試練。でも、それでも生きていかなけりゃ』的重くどんよりとしたロシアだわぁっていう新劇。森繁さんは娘達に対する時の威厳ある堂々とした父親っぷりと独白での斜に構えた投げやりな物言いのギャップが好きでした。
市村版は『貧乏ながら明るく生きている一家が時代の渦に巻き込まれ家庭崩壊するけれど、かすかに見える希望』という救いのある家族劇。市村テヴィエは娘達に対しても飄々とした部分を残し、一貫してコミカルな軽やかさがあるキャラクター作り。芝居全体のトーンも笑いを前面に出してて、おばぁちゃんの幽霊なども含めちょっと遊びっぽ過ぎる気もするけれど。それでもホーデルを見送るシーンでは泣けます。
妻ゴールデの浅茅陽子さんはじめ歌の線が細い方達が集まってるカンパニーなのね。吉野圭吾さん(パーチックというのは抜擢なんじゃないかな)以前に比べ音程に安定感が出ていて安心(^^;
ほんとに偶然なんだけど2週連続で“5人姉妹”が登場する作品を観た。いくら昔は子沢山が普通とは言え女ばかり5人というのはドラマにしやすいんでしょうか?
舞台はスペインとロシアなのに、抑圧された個を描いた「ベルナルダ・アルバの家」と家族の絆を描いた「屋根の上~」と、登場人物の性格は国からイメージするものとは真逆だったのが興味深い。
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Comments
実家でなつかしのパンフを見つけたのでメインキャストの見比べを。
役名 '76 Aug '78 Aug '06 Feb
テヴィエ 森繁久爾 森繁久爾 市村正親
ゴールデ 上月晃 淀かおる 浅茅陽子
ツァイテル 淀かおる 大空真弓 匠ひびき
ホーデル 倍賞千恵子 安奈淳 剱持たまき
チャヴァ 大原ますみ 松岡由利子 安倍麻美
イェンテ 賀原夏子 賀原夏子 杉村理加
モーテル 富松千代志 富松千代志 駒田一
パーチック 村井国夫 井上孝雄 吉野圭吾
司祭 益田喜頓 益田喜頓 青山達三
肉屋 谷啓 谷啓 鶴田忍
'76は森繁さんの芸能生活40周年記念公演だったのね。御歳63才でした(ちなみに今年市村さんは57才)。
BWオリジナルの演出をふまえた日本版プロダクションということで、連出はオリジナルに出演もしていたサミー・ベイスさんが担当。
2006年版演出は寺崎秀臣さん。
Posted by: J | March 08, 2006 at 00:51